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冷えすぎに御用心!
夏のオフィスで注意したいトラブルのひとつに、冷房病があります。暑い夏のオフィスを快適にするために必要不可欠なクーラーですが、使い方によっては従業員が冷房病になってしまうリスクがあります。体のだるさや食欲不振、頭痛、肩こり、腰痛などの症状が現れる冷房病にならないためにも、適切にクーラーを使用し、冷房病の対策をしておきたいところです。
今月はオフィスの冷房をどうすればいいのかなど、冷房病の原因と対策についてご紹介します。
冷房病の症状
冷房病になってしまうと、体の冷えと自律神経の乱れから、性別や年齢を問わず、さまざまな体調不良を引き起こしてしまうと言われています。代表的な症状としては、次のようなものがあります。
- 慢性的なだるさ、疲労感
- 食欲不振
- 頭痛、肩こり
- 腰痛
- 不眠
- 便秘、下痢
- イライラする など
女性の場合、体の冷えによる重い生理痛やむくみなども起こる可能性が高くなると言われています。いずれの症状も従業員の健康を害し、仕事のパフォーマンスも下げてしまうため、事業所側が原因と対策を把握することが大切です。
冷房病の原因
人間の体温機能調節を担っているのが、自律神経です。自律神経は、暑いと血管を拡張させて体から熱を放出させ、逆に寒いと血管を収縮させて熱を逃さないようにする働きがあると言われています。
しかし、暑い日でも冷房などによって体が冷やされると血管は収縮し、血流の悪化によって冷え性などの症状を引き起こしてしまいます。クーラーの効いた屋内と猛暑の屋外との行き来を繰り返すうちに自律神経が混乱し、正常な体温調節ができなくなってしまうのです。体温調節ができなくなると汗もかきにくくなり、夏バテのリスクも高くなってしまいます。
冷房病の予防策 (社内・日常生活)
冷房病を予防するために最適なクーラーの設定温度は、「25~28℃」が目安とされています。これは、屋内と屋外の温度差を5℃以内に保つためです。また、クーラーの風向きも重要で、冷風が体に直接当たると、冷房病のリスクを高めてしまうので風向きのコントロールも重要です。
なお、体感温度には個人差があるため自身での対策も大切です。着脱しやすい服装や、ひざ掛けなどの使用を推奨したり、常温もしくは温かい飲み物をとるように呼びかけてみても良いでしょう。また、血流改善のためにこまめに立ち上がったりしてみてはいかがでしょうか。
自分でできるケア
冷房病の症状は、ご自身での適切なケアによって大幅に改善できます。
適切な室温と湿度の管理
- 冷房の効きすぎを防ぐために、室温は24~26度程度に設定し、湿度は50~60%を保つようにする
- 急激な温度変化を避けるために、扇風機を使用して空気を循環させる
適度な衣服の調整
- 体温調節を助けるため、室内では薄手の長袖やカーディガンを羽織るなど、調節しやすい服装を心がける
- 特に冷えを感じやすい足元は、靴下やスリッパで保温することが推奨される
バランスの取れた食事
- 体を内側から温め、免疫力を高めるために、温かいスープや生姜を使った料理を取り入れると良い
- ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜や果物も積極的に摂取する
十分な水分補給
- 冷房による体の乾燥を防ぐために、水分をこまめに補給する
- ノンカフェインのお茶やハーブティーが推奨される
ストレッチや軽い運動
- 長時間同じ姿勢でいると筋肉が固まりやすいため、定期的にストレッチや軽い運動を行うことで、血流を良くし、筋肉の緊張を和らげる
これらのケアを日常生活に取り入れることで、冷房病の予防とともに症状の軽減につながります。ご自身でのケアは簡単に行えるものが多いので、少しずつでも良いので、日々の生活に組み込んでいくと良いでしょう。
院長メッセージ
今年の夏は猛暑、酷暑が続き空調(冷房)無しには生活がなりたたない毎日です。しかしながら、外気との差が十度以上変わることによって体温機能調整を担っている人間の自律神経にとっては、かなり過酷な状況になっているのも事実です。
自律神経の不調により、全身倦怠をはじめとする体調不良の訴えを聞くことも多くなっています。また、冷え過ぎには一番気を付けなくてはいけない要素がたくさんあります。体表を冷やしすぎるることによって体温が下がり、その結果、免疫力が低下し感染症リスクが増大するというエビデンスも発表されています。残暑ですが冷え過ぎに注意して、夏バテ秋バテを予防しましょう!
記事監修
せんだい総合健診クリニック院長 石垣 洋子
1981年 聖マリアンナ医科大学 医学部卒業
1981年 同大腫瘍学教室
1986年 財団法人宮城県労働衛生医学協会
2003年 医療法人社団進興会エスエスサーティクリニック
2004年 ソフィア健診クリニック院長
2010年 せんだい総合健診クリニック院長 現在に至る