目次
インフルエンザ、もう始まっています!
南半球(オーストラリア)では今シーズンすでに大規模流行が確認されており、日本も前倒しで9月末〜10月初旬にかけて増加してきました。
朝晩は気温が下がり少しずつ過ごしやすくなってきましたが、同時に冬の感染症シーズンへの備えを始める大切な時期でもあります。インフルエンザにかからない、感染を広げないために、こまめな手洗い、消毒、咳エチケット等の基本的な感染防止対策を一人ひとりが心がけましょう。
今シーズンの動き
この夏の南半球では、インフルエンザA型が多く検出されました。このことから、日本でもこのA型が流行の中心となる可能性が指摘されています。
A型は、基礎疾患のない若い方でも肺炎などと合併して重症化することがある、注意が必要なタイプです。特に高齢の方や基礎疾患をお持ちの方は、しっかりと対策をする必要があります。
10月に入って特に、日本国内では本格的にインフルエンザ患者が増加してきました。こまめな手洗い、咳エチケットなどの基本的な感染症対策に加え、インフルエンザワクチンによる予防接種も大切になってきます。
ワクチン接種をどう選ぶ?
経鼻インフルエンザワクチンは「フルミスト」という商品名で、注射ではなく鼻にスプレーするタイプの生ワクチンです。ウイルスの病原性を弱めて鼻腔内に噴霧することで、自然に近い形で免疫をつけ、発症予防効果が期待できます。対象は現在日本では2〜19歳未満で、接種時の痛みがなく、効果は1年間持続するとされています。ただし、喘息がある方や妊娠中の方など、接種できない条件があります。注射型との違いは下記の表の通りです。
経鼻型と注射型の主な違い
| 種類 | 対象年齢 | 回数 | 効果の持続 | 副反応 |
|---|---|---|---|---|
| 経鼻型 | 2〜18歳 | 1回 | 1年 | 軽いインフルエンザの症状、鼻水、鼻づまりなど |
| 注射型 | 生後6カ月以上 | 1回(13歳未満は2回) | 3〜5ヵ月 | 接種した部分の腫れ、赤み、発熱など |
点鼻ワクチン接種について
注射は体の中に抗体を作り「重症化」を防ぐのが得意ですが、点鼻は鼻の粘膜に免疫を作ることで局所免疫をつくり、鼻や喉からの「感染そのもの」を防ぐ効果が高いとされています。
しかし、日本では点鼻ワクチン接種の対象年齢が2〜19歳未満と定められています。この年齢制限や、注射による重症化予防効果に関する豊富なデータが確立されている点を考慮すると、成人の方、特に65歳以上の高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、従来通りの注射ワクチンが第一の選択肢となります。
インフルエンザから身を守るために
流行を防ぐためには、原因となるウイルスを体内に侵入させないことや周囲にうつさないようにすることが重要です。インフルエンザの感染を広げないために、一人ひとりが「かからない」「うつさない」対策を実践しましょう。
【正しい手洗い】
私たちは毎日、様々なものに触れていますが、それらに触れることにより、自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。ウイルスの体内侵入を防ぐため以下のことを心がけましょう。
- 帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗う。
- ウイルスは石けんに弱いため、次の正しい方法で石けんを使う。
- 流水でよく手をぬらした後、石けんをつけ、手のひらをよくこすります。
- 手の甲をのばすようにこすります。
- 指先・爪の間を念入りにこすります。
- 指の間を洗います。
- 親指と手のひらをねじり洗いします。
- 手首も忘れずに洗います。
石けんで洗い終わったら、十分に水で流し、清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き取って乾かします。
爪の間は洗いづらいので、普段から爪を短くしておきましょう。また、アクセサリーや腕時計も外すと、隅々までしっかりと洗うことができます。手洗い後のふき取りには、家族であってもタオルは使いまわさず、1人1枚清潔なものを使用する、もしくは使い捨てのペーパータオルを使用しましょう。
院長メッセージ
今年はインフルエンザの流行がすでに始まっております。10月に学級閉鎖のニュースが開かれるのは珍しいことですが、夏の猛暑の影響で、体力の消耗が増していることも一因と考えられます。
寒暖差が激しく、10℃近い気温の日もあることから、体調管理には十分にご留意ください。意識して温かいものを食べる習慣を取り入れましょう。
予防の第一は予防接種です。今年のワクチンはA型2種、B型1種が含まれております。今シーズンは早くから流行しているため、早めに予防接種を受けることをお勧めいたします。
記事監修
せんだい総合健診クリニック院長 石垣 洋子
1981年 聖マリアンナ医科大学 医学部卒業
1981年 同大腫瘍学教室
1986年 財団法人宮城県労働衛生医学協会
2003年 医療法人社団進興会エスエスサーティクリニック
2004年 ソフィア健診クリニック院長
2010年 せんだい総合健診クリニック院長 現在に至る