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ハラスメントフリー
近年、職場における「いじめ」や「嫌がらせ」などをはじめとする様々な「ハラスメント」が急増し、企業の人事管理上、深刻な問題になっています。
8月2日は「ハラスメントフリーの日」です。皆さんお気づきの通り「ハ( 8 )ラスメント フ( 2 )リー」の語呂合わせから、制定されています。たとえば、バリアフリー(障壁のない)のように、ハラスメントのない状態を意味し、誰もが活き活きと働ける職場環境づくりが望まれています。
ハラスメントとは?
ハラスメントとは「人に対するいじめ・嫌がらせ」のことです。
ストレス社会を背景に、ハラスメントは社会生活のさまざまな場面で見られる現象です。学校のいじめ、新卒学生の就職活動場面でのオワハラ、受動喫煙問題でのスモークハラスメントなどが代表例です。他にも子どもへの虐待、インターネット上の誹謗・中傷などハラスメント行為はいろいろな形で現れています。まさに現代は「ハラスメント社会」といっても過言ではありません。
職場でハラスメントが起きる原因としては、個人の意識差や他人との距離感の認識差など、職場内でのコミュニケーションに問題があることが考えられます。
当事者になった場合
被害者になってしまった場合
- 言われたこと・されたことを記録(いつ・どこで・誰から)
- 周りの人に相談する
- 社内の相談窓口を利用する ④外部機関に相談をする
ハラスメントは我慢していてもなくならず、逆にエスカレートすることもあります。被害を受けた時はひとりで抱え込まず勇気を持って親しい同僚や上司に相談しましょう。親しい人に相談しにくい内容の時には、人事や労務の相談窓口などを有効利用しましょう。
加害者になってしまった場合
- すぐに上司・会社内の窓口・外部機関に相談をする
- 自分の言動を振り返る
「そんなつもりじゃない」と主張したところで、起きたことは仕方ありません。被害者からの言いがかりの場合も考えられますが、疑いが掛かった以上、自力での解決は難しいでしょう。すぐ上司に相談をしましょう。
ハラスメントのない 職場に必要な5つの事
会社によってハラスメントの実態は様々でしょうから、対策に正解があるわけではありません。ハラスメントのない職場を作るためのステップを5つ紹介します。ぜひ自社にあう予防策を考えてみてください。
- 会社のトップ・代表の メッセージを明確にする
会社から通達があると、問題を明るみに出したり、解決に向けた発言がしやすくなります。 - 社内の規則を改める
- ハラスメントの実態調査
実態調査は、問題を把握するだけでなく、働く人が職場の環境を考える機会にもなります。 - 研修・教育を行う
管理職向け・従業員向けなどの研修は、定期的に行うことで効果があると言われています。 - 予防策を周知徹底し、 会社に浸透させる
ハラスメントが大量増殖中 ‼
ネットや雑誌などで最近よく目にするようになった「〇〇ハラスメント」。現在40種以上もあることをご存知ですか? 中でも、職場で問題となるものとしては「パワハラ」「セクハラ」「モラハラ」「マタハラ」の4つが代表的です。これ以外の「〇〇ハラスメント」は、医師や専門家が臨床データをもとに定義したような言葉ではありませんし、どこの誰が言い出したかも定かではありません。 しかしながら、種類が多いことから「こんなことまで『ハラスメントだ』と言う人がいる」という、世の中の空気が感じ取れます。
モラハラ:モラルハラスメント
精神的なDVです。 暴言・暴力・態度などあらゆる方法で被害者を追い込み、外部には被害者が悪いといったデマを流す行為。
マタハラ:マタニティハラスメント
職場などにおいて、妊娠・出産を迎える(あるいは終えた)女性に対し発生するハラスメント。妊娠や出産を理由に退職へ追い込まれるような行為。
オワハラ:終われハラスメント
就職活動の場で、企業側が学生に「内定を出すから就職活動を終了しろ」と強要・圧力を加える行為。企業が優秀な人材を確実に手に入れたいがために、内定を餌に自社以外の選択肢を奪おうとするハラスメント。
スモハラ:スモークハラスメント
共有の場において、強制的にタバコの煙を吸わざるをえない環境に追い込まれる行為。家庭・オフィスなどにおいて、喫煙者・非喫煙者間で発生する。
ハラハラ:ハラスメントハラスメント
何かにつけて「ハラスメントだ!」と言ってくる行為がハラスメントだというハラスメント。部下から上司へ対して行われることもあります。
院長メッセージ
近年、ハラスメントという言葉をよく耳にするようになりました。ハラスメントとは「他者に対して行われる言動が、どんな意図にもかかわらず不快な思いにさせる、不利益を与える、尊厳を傷つけ、不安や脅威に陥れること」と定義されています。パワーハラスメント(パワハラ)、セクシャルハラスメント(セクハラ)、モラルハラスメント(モラハラ)、マタニテイハラスメント(マタハラ)などありますが、私が産業医としてよく相談を受けるのが、良かれと思っている指導がパワハラに取られたり、職場の潤滑油的な言動がセクハラに取られてしまい職場環境が希薄になってきているというご相談です。
ハラスメントという言葉に翻弄され、委縮するのではなく、すべては信頼関係の構築が第一歩です。
記事監修
せんだい総合健診クリニック院長 石垣 洋子
1981年 聖マリアンナ医科大学 医学部卒業
1981年 同大腫瘍学教室
1986年 財団法人宮城県労働衛生医学協会
2003年 医療法人社団進興会エスエスサーティクリニック
2004年 ソフィア健診クリニック院長
2010年 せんだい総合健診クリニック院長 現在に至る