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誰もが自分らしく 生きられる、幸せな社会を
国際女性デーをご存じでしょうか。1904年、ニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源となり、国連によって3月8日を「国際女性デー」として制定されました。「国際女性デー」は素晴らしい役割を担ってきた女性たちによってもたらされた勇気と決断を称える日です。また、イタリアでは「ミモザの日」が有名で、女性に感謝を込めて幸福の象徴であるミモザが贈られます。
今月は、女性の生き方や女性特有の健康課題について紹介します。
3月8日は 国際女性デー
「国際女性デーを日本の新たな文化に」という考えのもと、日本でも「女性の生き方を考える日」として『国際女性デー:HAPPY WOMAN FESTA』を全国で展開しています。男女ともにジェンダー平等について考え、アクションする日として、「国際女性デー」を日本でも社会的ムーブメントとすべく、2030年までに47都道府県での開催を目標に全国に拡大しています。
SDGsの目標5には、「ジェンダー平等を実現しよう」という目標が掲げられており、女性のエンパワーメントとジェンダー平等は、持続可能な開発を促進するうえで欠かせないものとなっています。
働く女性の健康課題
女性はライフステージによってかかりやすい病気が違い、女性ホルモンの影響を大きく受けています。
現代女性は妊娠・出産の機会が減っているため、月経回数は昭和初期に比べて9~10倍に増加しています。そのため、月経痛、子宮内膜症、子宮筋腫といった月経や女性ホルモンの分が多いことによる病気や症状が増えていると言われています。更年期になると、女性ホルモンの減少による症状が多くなります。
働く女性、働き続ける女性が増加し、女性の勤続年須が伸びるなか、働く女性が健康課題をどう乗り越えていくのか、ヘルスリテラシーと職場環境づくりの重要性が増してきます。
女性特有のうつ
女性ホルモンの急激な変化やライフイベント(結婚、妊娠・出産、育児、介護など)による環境・役割の変化など、女性特有のストレスがあることを知り、メンタルヘルスケアに取り組むことが大切です。女性のうつ病患者数は男性より多く、どの年代でも女性が男性を上回っています。 ストレスは生きていく上で避けることのできないものですが、うまく対応することができれば成長にもつながります。
年代別にみる ライフステージごとのリスク
治療や入院、手術を伴う病気の中には、女性がかかりやすい病気がいくつかあります。 女性特有の病気やトラブルのリスクは年代によって異なりますので、今後の疾患リスクをしっかりチェックしておきましょう!
20~30代
月経関連の病気
女性は慢性的なストレスを抱えていると、ホルモンバランスの乱れから、月経関連の病気にかかりやすくなります。 具体的には、月経不順、月経前症候群(PMS)、月経困難症が挙げられます。
甲状腺の病気
代謝をつかさどる「甲状腺ホルモン」が過剰に分泌されると、バセドウ病と呼ばれる甲状腺疾患を発症することがあります。 バセドウ病は男性でも罹患する病気ですが、女性の罹患率は男性の約3~5倍と言われています。
乳がん・卵巣がん・子宮がん
女性特有の器官にまつわるがんは比較的若いうちから発症リスクが高くなります。
40~50代
乳がん・卵巣がん・子宮がん
20~30代でもかかる可能性がありますが、40~50代の罹患率は大きく上昇します。定期的な検査が重要になります。
更年期障害
閉経期前後の10年間で女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が急激に減少します。 女性ホルモンの分泌量が低下すると、のぼせやほてり、イライラなど心身にさまざまな不調を来たします。
60代以降
がん
60代以降になると女性特有のがんだけでなく、他の部位の発症リスクも高まります。
更年期関節症
更年期にエストロゲンの分泌量が不安定になると、関節の柔軟性が徐々に失われ、手足にこわばりを感じるようになります。
院長メッセージ
3月8日は国際女性デーで日本でも女性活躍社会が叫ばれていますが、まだまだ女性が働きやすい社会とは言い難いのが現状です。女性のライフステージは初経、妊娠、出産、閉経と女性ホルモンの変化とともにあります。この女性ホルモン(エストロゲン)と上手に付き合っていくことが女性活躍の源となり、また、男性の相互理解も大変重要な役割となっています。
女性特有の病気へのヘルスリテラシーが低いのも問題で、乳がん・子宮頸がん検診の受診率が低く、国が目標とする50%には到底及びません。若年層への普及も含めて一人でも多くの人が乳がん・子宮頸がんで亡くなることのないように受診率向上に努めていかなくてはなりません。
最近ではこのような動きの一つとして「フェムテック」(フィーメールとテクノロジーを合わせた造語)が大きなムーブメントとなっています。私たちの施設でもフェムテックイベントを開催していますので、ぜひご参加ください。
記事監修
せんだい総合健診クリニック院長 石垣 洋子
1981年 聖マリアンナ医科大学 医学部卒業
1981年 同大腫瘍学教室
1986年 財団法人宮城県労働衛生医学協会
2003年 医療法人社団進興会エスエスサーティクリニック
2004年 ソフィア健診クリニック院長
2010年 せんだい総合健診クリニック院長 現在に至る