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コラム

コロナ禍で睡眠障害が増えている〜昼寝のすすめ〜

新型コロナ感染症が世界的に広がり、多くの人が不安や生活習慣の変化から多大なストレスを感じざるを得ない状態になりました。このストレスや生活の変化から、「寝付けない」「途中で目が覚めやすくなった」「眠りが浅い気がする」と睡眠に悩む方が増えています。心身の休養である「睡眠」が十分に取れないことで精神的疲労が蓄積しうつ状態の原因になることもあります。今月は睡眠にまつわる情報や今話題の「積極的仮眠」について紹介します。

高まる睡眠への関心

働き方改革や健康経営の進展にともない、睡眠をマネジメントすることが生産性を上げるための重要なポイントとなります。

長期にわたるコロナ禍においても、リモートワークの導入による生活リズムの変化など、様々なストレスが睡眠の質の低下を招いていることが指摘されています。睡眠には心身の疲労回復の働きがありますが、睡眠が量的に不足したり、質的に悪化したりすると、健康上の問題や生活に支障が生じてきます。ここ数年、「睡眠負債」「パワーナップ」など、睡眠に関する言葉とともに関連する情報も増え、睡眠の重要性が広く知られるようになってきています。

社会的時差ボケ・ 睡眠負債とは?

社会的時差ボケは、社会的制約がある平日の睡眠と、制約のない休日の睡眠との差によって生じるズレを言います。社会的時差ボケを放置していると昼間の眠気が起こり、頭の働きの低下や抑うつを増やし、仕事のパフォーマンスを低下すると言われています。

睡眠負債とは、睡眠不足の蓄積により心身の不調を来たしてしまう状態を言います。シフトワークをはじめとする多様な働き方や、夜型生活の増加などライフスタイルの変化も睡眠負債を抱えやすい原因であるとされています。平日と休日の睡眠時間に大幅なずれがある方は睡眠負債を抱えている可能性が大きいです。

積極的仮眠 「パワーナップ」のすすめ

パワーナップとは、昼寝やうたた寝など短時間の睡眠をあらわす「ナップ」と、パワーアップを掛け合わせた造語で、日本では「積極的仮眠」と呼ばれています。NASAの睡眠研究によって集中力を維持させる科学的効果が認められており、昼に26分間の仮眠をとると認知能力が34%、注意力は54%向上したと報告されています。パワーナップがもたらす主なメリットは5つです。

  • 疲れが取れる
  • 判断力、理解力、集中力がUP
  • やる気がUP
  • 自由な発想が生まれやすくなる
  • 作業効率が上がる

パワーナップを取り入れ、脳内をリフレッシュしてみませんか?

あなたの睡眠は大丈夫? 睡眠指針~睡眠12箇条~

睡眠指針とは、厚生労働省の研究班によって、睡眠障害を事前に防ぐための方法としてまとめられたものです。参考にしてみましょう!

  1. 睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
    睡眠時間は季節でも変化する
  2. 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法
    就寝4時間前のカフェイン摂取、就寝1時間前の喫煙は控える
  3. 眠たくなってから床に就く、就床時間にこだわりすぎない
    眠ろうとする意気込みが頭を冴えさせ寝つきを悪くする
  4. 同じ時刻に毎日起床
    平日でも休日でも同じ時刻に起床することが重要
  5. 光の利用で良い睡眠
    目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン
  6. 規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
    朝食は心身の目覚めに重要
    運動習慣は熟睡を促進
  7. 昼寝をするなら15時前の20~30分
    長い昼寝はぼんやりのもと
    夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
  8. 眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに
    寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る
  9. 睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意
  10. 十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
    仕事や学業に支障がある場合は専門医へ
  11. 睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
    寝酒は深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる
  12. 睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
    一定時刻に服用し就床する

院長メッセージ

働く時間が大切なのと同時に、働かない時間も重要です。その中でも睡眠は特に重要で、「健康に、安全に、かつ生産的に働く」ためにも良好な睡眠は不可欠です。

昨今は「食事」「運動」と並んで「睡眠」に注目が集まっています。2020年の日本人の平均睡眠時間は7時間12分で、ここ50年間で約1時間少なくなっています。睡眠時間が6時間を切ると健康障害リスクが高くなるとの報告もあり、インターネットやゲームなどがあふれ体内時計リズムを崩す環境下にある現代だからこそ個々人が睡眠や睡眠障害に関する知識を深め、より望ましい睡眠習慣の獲得に取り組むことが重要になってきます。

記事監修

せんだい総合健診クリニック院長 石垣 洋子

1981年 聖マリアンナ医科大学 医学部卒業
1981年 同大腫瘍学教室
1986年 財団法人宮城県労働衛生医学協会
2003年 医療法人社団進興会エスエスサーティクリニック
2004年 ソフィア健診クリニック院長
2010年 せんだい総合健診クリニック院長 現在に至る

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