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冬の感染症に要注意!
発熱や長引く咳といった症状が特徴で、子どもが感染することの多いマイコプラズマ肺炎の流行が続いていて、十一月十日までに全国の医療機関から報告された患者数は1医療機関当たり2.43人と依然として多い状態が続いています。
また、全国各地で十一月からインフルエンザも流行期に入ったと発表されています。冬の時期は空気が乾燥し、菌やウイルスが活発化します。
今月は感染症の基礎知識や「かからない」「うつさない」対策を紹介します。
マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は2~3週間と長く、ゆっくりと進行します。潜伏期間を経た後、微熱程度の発熱、倦怠感、頭痛、咽頭痛など、風邪に似た症状が現れます。幼児では、初期に鼻水・鼻づまりが出ることもあります。数日で初期症状が落ち着くのと入れ替わるように、3~5日ほど経ってから咳が出始めることが多いのが特徴です。痰の絡まない乾いた咳が徐々に強くなり、解熱後も長く続きます。
マイコプラズマ肺炎と風邪を見分けるのは難しいものです。しかし、咳が一週間以上続くようなら迷わず医療機関を受診し、その後の重症化を予防しましょう。
主な感染経路
マイコプラズマ肺炎の主な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」です。感染力はそれほど強くなく、学校や地域で感染が拡大する速度は遅いですが、長時間一緒に過ごす友人との間で感染したり、家庭内感染をしたりするなど、濃厚接触による感染が見られます。
まずは、普段から流水と石けんによる手洗いをすることが大切です。また、感染した場合は、家族間でもタオルの共用は避けましょう。咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど“咳エチケット”を守ることも心掛けましょう。
治療・対処法
自宅での対処法として、水分をたっぷり摂り、ゼリー飲料など、咳の症状がつらくても食べられるものを食べ、安静に過ごしましょう。痰が出たら積極的に吐き出すようにします。
また、夜中や明け方に咳が強まることも多いので、咳が辛くて寝苦しいときにはうつ伏せで寝ると比較的楽になります。また、乾燥した空気を吸うと症状が悪化することもあるため、マスクを着用し、湿った空気を吸うようにしましょう。
咳がつらい時のホームケア
- たんは吐き出す
- うつぶせで寝る
冬の感染症
寒さの厳しい季節が近づいてきました。
空気が乾燥し、気温の低くなる時期は、インフルエンザやRSウイルスなどの呼吸器感染症と、ノロウイルス、ロタウイルスなどによる感染性胃腸炎など様々な感染症が流行します。
冬に感染症が流行する理由
1.気温と湿度
低温・低湿度を好むウイルスにとって寒く、空気が乾燥する冬は最適な環境です。空気が乾燥するとウイルスの水分が蒸発して比重が軽くなるため、空気中に浮遊して伝播しやすくなります。
2.人の免疫力の低下
寒さのため、体温が低くなり代謝機能が低下すると免疫力も低下してしまいます。また、本来粘液でウイルスの侵入を防いでいる鼻や喉の粘膜が乾燥によって傷み、ウイルスの感染がおこりやすくなります。
呼吸器感染症
インフルエンザ
発熱(38℃以上)、頭痛、咳、咽頭痛、鼻水、筋肉痛、関節痛などを呈します。
感染した人の咳やくしゃみの飛沫に含まれる病原体を吸い込むことで感染し、通常の風邪に比べて全身症状が強いのが特徴です。
RSウイルス
乳幼児に多く発症し、生後数週間~数か月に初感染すると肺炎などを合併し、重症化することがあります。
感染性胃腸炎
ノロウイルス
突発的な嘔吐、下痢、発熱を起こし通常三日程度で回復しますが、高齢者や乳幼児は重症化することがあります。感染力が非常に強く、患者の嘔吐物や排泄物の適切な処理が重要です。処理の際には、手袋とマスクを着用し、処理後は流水と石けんで手洗いをしましょう。
ロタウイルス
1~4月にかけて流行します。
症状はノロウイルスに非常に似ていますが、6か月から3歳までの乳幼児に多く感染・発症し、便が白く混濁するのが特徴です。
院長メッセージ
今年はマイコプラズマ肺炎の当たり年で、いまだに増加傾向です。
マイコプラズマ肺炎は4年に1回流行があることから、オリンピック肺炎とも言われています。感染から発症まで2~3週間かかり、潜伏期間が長いのも特徴で、初期症状は風邪に似た症状で軽いために出歩く人が多いです。そのため感染が広がりやすいことから「歩く肺炎」とも呼ばれます。
今年は寒暖差が激しく、気温も乱高下していることから咳喘息の患者さんも多く見られます。乾いた咳が長引く時には医療機関を早めに受診し、マイコプラズマ肺炎に効く抗菌薬を処方してもらうことがお勧めです。
記事監修
せんだい総合健診クリニック院長 石垣 洋子
1981年 聖マリアンナ医科大学 医学部卒業
1981年 同大腫瘍学教室
1986年 財団法人宮城県労働衛生医学協会
2003年 医療法人社団進興会エスエスサーティクリニック
2004年 ソフィア健診クリニック院長
2010年 せんだい総合健診クリニック院長 現在に至る